レッツ!ムーミンの国!(1)

先日ゼミ旅行に行って参りました。目的地はサンタクロースとムーミンの国、フィンランド

 

教育や福祉に手厚い男女平等の国(バスの運転手さんにも女性が多い)、公用語と勘違いされるほど英語の習得率が高い国、歴史は浅いけれどデザインのエッセンスがぎゅっと詰まったとても魅力的な国…見所はさまざまで訪れる人々の目的も多岐に及んでいるようです。

 

 

世界地図上でも北に位置するフィンランド、の中でもさらに北方のロヴァニエミが最初の滞在地。

 

郊外にあるサンタクロース村で、クリスマスの夜に枕元に忍び寄ることに定評のある、子供時代は誰もが信じている、断じて申し訳程度に赤い服を着ている父親ではない、まごう事なきその人 サンタクロースにファーストコンタクトしました。

 

このサンタクロース村、実はサンタさんがふたり居りまして、まずお会いしたのは入り口付近の建物の中、撮影はお手持ちのスマフォでオッケーのカジュアルなカントリーおじいちゃん。手の皮が厚く微笑みは柔らかで、少し癖のある英語で丁寧に話しかけて下さいました。

どこから来たの?の問いに、日本!と答えると、あー!ジャパーン!みたいな。行った事あるよ!つって手を大きく広げて、そりゃまぁ来た事ないと、やっぱり全世界を股にかけてるサンタさんの名が廃るよね。でも北海道だよって伝えたらアーハーン?つってやんわり誤魔化されました。

 

若干首をかしげつつ2人目のサンタさんの元へ。なんと彼は、なんか入り口で朗らかにしてたおじいちゃんとは、まったく格が違うのです。格の違いは対面してみても正直分からなかったけど、正直同じ人かな?ってレベルで顔の半分が真っ白ふさふさのおヒゲで埋まってて眼鏡の奥からグリーンの瞳がのぞくところまで同一人物感があったのですが、やっぱり違うお方なのです。言うなればグランドサンタ。

 

だって入り口の豪華さからして違う。やけにキラキラしてるし受付嬢みたいなのいるし、すごい人がいるっぽい雰囲気。

重い扉を開けば、あれ、千葉?って思う。ここは舞浜?私たちが会いに来たのは赤いズボンでやたら愛嬌を振りまく夢の国のネズミさん?ってくらいワンダーランド。…と言いつつ白雪姫のトロッコライドのような禍々しさが同居する、なんとも言いようのない空間が広がっています。たぶん、ここで作ってるの、子供達に配るための夢や希望やリボンのついたプレゼントじゃなくて、赤黒くてドクロの模様が浮き出た毒リンゴだと思う。

 

BGMに時計の音を鳴らしつつ、階段を登ったりくだったりして最奥の部屋を目指します。ダンジョンかよ。7人の小人の出番はないまま、また階段を登りついにサンタの部屋の前へ。結構息が切れてます。

ここはサンタクロースオフィスといって、サンタさんが世界中の子供達から届いた手紙を読んだりお返事を書いたりする部屋だそう。たしかに便箋とか万年筆とか、使われた形跡の無さそうな小道具がめっちゃ豊富に置いてありました。保育園児の頃からサンタさんに手紙を送り続け、返事のないことに絶望した小学3年生を思い出しどうクレームをつけてやろうかと考えていたところでミートサンタの順番が回ってきました。

部屋に足を踏み入れたその瞬間、 

 

「コンニチハ〜☺︎」

 

突然の耳慣れた言語、顔を上げると見慣れない顔、っていうかさっき入り口で会いましたよね?

でもやっぱり、入り口のカジュアルサンタとは、一風違っていました。日本語ちょう喋る。「ゲンキデスカ?」「ニホン!」「ワタシノナマエハ」

……………いや言わないんかい。誰なんだよ。サンタさんの名前とかいう世界機密レベルの重要情報を握らされなくて良かったです。けっこうウッカリサンタ。

ここのサンタさんは入り口のカジュアルサンタさんとは格が違うので写真撮影にも専用のカメラマンさんがいます。スマフォも出す暇無し。英語で並べとせかされ、こっち向けと言われ、さぁ撮るぞ!って掛け声が「ヤッホ〜〜〜!!!」でした。お前も喋るんかーい!!!

出口で撮影した写真を現像、ポストカードなどにして売ってくれるお姉さんも日本語喋ってた。「アリガトウ!ドレ?コレ?postcard?(良発音) ハイ!マタネ!」やっぱりここは某舞浜なのかもしれない。または来ないけど…

 

ポストカードは5枚で35ユーロでした。格が違うぜ。